Xilinx Kria K26 SOM 拡張基板の設計 その1

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K26 SOM 拡張基板の写真

イントロダクション

こんにちは! ネフロックでハードウェアを担当している ごとぅー です。
ネフロックで以前から行っている FPGA を使ったプロジェクト(KUROFUNE)は、 今まで Xilinx のアクセラレータカードや評価用FPGA基板を使ってきましたが、 いよいよ本番に近いハードウェアを検討する段階になってきました!

そんな矢先、Xilinx から Kria K26 System on Module(SOM) が発表され、 まさにAI搭載FPGAのエッジソリューションを企む僕らが求めていたデバイスであることが判明しました。

そこで評価基板である KV260 を速攻で発注、なんとか7月に入手することができました。

SOM の評価を行う一方で、KV260 は評価基板なので僕らの想定しているアプリケーションでは ハードウェア的に取り回しが悪く機能も少し不足しているのでSOMの拡張基板を新規に設計しました。

先日ついに基板が上がって来ましたので、このブロクで少し概要を紹介したいと思います!

拡張基板の概要

まずやりたいことは「リアルタイムにAIで音声処理をする」になります。 そしてエッジシチュエーション想定なので、

  • コンパクト

  • 低消費電力

  • モバイルバッテリー駆動可能

これらを考慮してSOMのリファレンス・デザインである KV260 をベースに設計を行い、 その結果今回のSOM基板は下記のようなブロック図になりました。

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K26 SOM 拡張基板 ブロック図

ブロック図を見てもらえばおわかりの通り KV260 から単純に周辺のインターフェースを取っ払った感じではありますが…ポイントとしては、

  • アナログオーディオ入出力機能の実装

  • 外部通信をワイヤレスにするためBT/Wi-Fiモジュールを実装

  • 極力不要なインターフェースは削除

  • 電源入力をUSB-PDにしてモバイルバッテリー対応

などとなっています。

なお拡張基板の写真には KV260 用 SOM を取り急ぎ取り付けていますが、実際には単体購入した K26 SOM を搭載します。

次回は拡張基板をもう少し詳細にお話する予定なのでお楽しみに!