大岡山エレキランド 〜Nefrockがハードウェア専用部屋を作る理由〜

こんにちは。Nefrockで企画・マーケティングを担当しているakikoです。
このテックブログで唯一の非エンジニアの私からは、具体的な技術の話ではなく、なぜそれをやるのか(WHY)・どのようにやるのか(HOW)、などの視点から情報をお伝えしてまいります。

さて、最近Nefrockでは、自社ビルの中にハードウェア専用の部屋をつくり始めましたので、今回はその様子についてお伝えします。

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Nefrock Lab Ookayamaの4階



■ [WHY] なぜつくるのか?

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今回、ハードウェア開発専用の部屋をつくる第一目的は、
プロダクト開発のすべての工程を一気通貫で、自前で出来るようにすることです。

一般的には下左図のように、どこかの工程を、外注する・または社内他部署に依頼する、というフローが多いと思います。しかし、開発期間が長くなったり、コミュニケーションギャップが発生したり、という状況が起こりがちではないでしょうか。

Nefrockでは今回、ハードウェア周りの環境を一気に整えることで、すべての工程を自前で行えるようになります。これによって、質(開発クオリティ)とスピード(機動力)を同時に担保していきます。


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・・・と大層なことを書きましたが、実は

「ぜんぶ自分たちの手でつくりたい!」 という Nefrockエンジニアのロマンの実現

でもあるのです。
そんなエンジニアのロマンと遊び心をいっぱい詰め込んで、エンジニアのテーマパークのようにしようという気持ちを込め、この部屋を ”大岡山エレキランド” と名付けてしまった次第です。



それでは、具体的な器材を紹介します。


レーザーカッター
レーザーカッター(約100時間?!を費やした自作裏話はいずれ公開してもらおうと思います)


ロジックアナライザー オシロスコープ安定化電源
ロジックアナライザー付オシロスコープ・安定化電源


ハンダ ハンダステーションリフロー炉
ハンダステーション・改造リフロー炉


3Dプリンターインパクトドライバー BOSCH
3Dプリンター・インパクトドライバー(カッコイイとはしゃぐエンジニア達と笑ってごまかす私)


今後他にも、CNCなどが導入予定です。

さて、これらによって、自前でほとんどの工程が行える、スマートな開発環境が整いました。
でも、部屋をつくり器材を揃えて、それで終了ではありません。クオリティと機動力を担保するため、まだまだ工夫をしています。

ここからは、"どうやってクオリティと機動力を担保するのか?" について書いていきます。

■ [HOW] どうやって?① リトル秋葉原をつくる

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「あー、○○がない!仕入れなきゃ・・・」
開発中あるあるでしょうか。ここには最初から一通りの部品が揃っています。
イメージはリトル秋葉原。
だから、わざわざ秋葉原へ出向かなくても、 『思いついたらすぐ試作!』 が可能になるのです。

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■ [HOW] どうやって?② 超リアルタイムコミュニケーションの実現

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クオリティと機動力を担保する一番大事な要素は、やっぱり「人」だと思います。

Nefrockには部署という考え方はありません。一人一人に専門性・得意分野があり、それをプロジェクトごとに有機的に組み合わせてチームをつくるという方法を採っています。
(このあたりは、いずれ別の記事でお話できたらと思います。)

しかし、いくらチームで開発するとはいえ、ハードウェアエンジニアの部屋が物理的に離れていては、結局コミュニケーションロスが生じる可能性が高まります。

頻繁に打ち合わせをする?slackでつながっているから大丈夫?
高い成果を目指すチームに必要なことは何なのでしょう。


私たちの答えは、 「雑談できるチームは強い」 です。

思ったときに思ったことを誰もが心理的障壁なく口に出せる。
それがいつものNefrockのワークスタイルでもあります。誰かの雑談から、いつの間にか開発アイディアへつながっていくことも珍しくありません。(もちろんそのまま雑談していることも・・笑)


Googleが成功するチームの要素として導き出した”心理的安全性”に近いんじゃ…なーんて思ったり rework.withgoogle.com


そこで今まで通り、いつでも誰でもフラットにコミュニケーションが取れる環境を継続するために、

  1. まず、4階の基地と1階のオフィスを大きなディスプレイでつなぎます。

  2. そして、継続したコミュニケーションの維持に一番重要な、ノンストレス・完全リアルタイム!!を実現するスペシャルな通信環境を計画しています。


完全リアルタイムな通信環境の実現


■ [HOW] どうやって?③ エンジニアのクリエイティビティを刺激する顔認識音響システム?

最後に、忘れてはいけない大事な要素は、エンジニアの気持ちが上がり、クリエイティビティが刺激される環境づくりです。 これはまだ構想段階なので、イメージだけ。

顔認識 指向性スピーカー
こんな作業場はいかがでしょうか?

カメラ付きのスピーカーがエンジニアそれぞれを認識して追跡し、一人一人の気分に合った音楽を、その人だけに聴こえるように提供する、そんな環境をいずれ創るかも?!しれません。
もし実現した暁には、音響マニアのエンジニアに記事にしてもらおうと思います。



■さいごに

以上のコンセプトで部屋作りを進めており、エンジニア達は1つ1つの機材を設置するごとに新発見やエピソードが増えていく日々を過ごしています。今後の予定は下記の通りです。

  1. 3月中の完成を目指します。
  2. 4月にはお披露目イベントを開催し、ハードウェアエンジニアの方を中心にご招待できればと思います。
     (※もしご興味ある方は、DMお願いします。)
  3. 完成レポートを公開します。

ありがとうございました。

akiko

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